歯科衛生士を目指すべきか?

【現実】歯科衛生士になって後悔する前に!確認すべきこと

今の仕事にも慣れてきたけど
何かやり甲斐を感じない…
そろそろ、転職してみたい…
医療関係の仕事ってやり甲斐ありそう…
歯科衛生士なら、お給料も割といいし、売手市場みたい!
手に職つければ、この先も安心だよね!!

歯科衛生士という職業に興味をもった理由がなんとなく安定してそうだからという人は要注意!

ちょっと待って!!
本当に、歯科衛生士で大丈夫?

私は過去に軽い気持ちで歯科衛生士を目指し結局今は辞めています。

事実、歯科衛生士は辞める人の多い仕事です。

目指してから後悔する方を減らせればと思い
歯科衛生士を目指す前に知っておいたほうがいい現実をまとめました。

特にこんな方は注意!!
  • 今はデスクワークをしている
  • 歯科や医科で働いた経験はない
  • 歯科衛生士ならゆったり無理なく長く続けられそう
  • 需要、給料、難易度を考えて歯科衛生士がいいかな?と思ってる

歯科衛生士になるにはお金と時間がかかる

歯科衛生士として働くには、国家資格が必要です。

そのために、最低3年間は学校に通わなくてはいけません。
当然、学費もかかります。
学費は学校によって違いますが、目安として300万程度です。

300万はあなたにとってどんなお金?

300万ってあなたにとってどんなお金ですか?
人によって高い・安いとそれぞれだと思いますが

どのくらいで貯められるお金か考えてみましょう。

手取りが20万(給与が25万)の1人暮らしだとして、
毎月3万円と年間ボーナス40万程度をまるっと貯金できたら
1年で76万貯金×4年で304万・・・

そんな風に、自分がどのくらいで貯められるお金なのかな?
と考えてみるといいと思います。

3年という時間の価値

歯科衛生士学校に行くのであれば
3年は学生になります。

会社で働きながら通う方もいますが
歯科衛生士の勉強は実習などもあり、中々ハードです。
3年は、勉強に集中することになります。

その間、会社で3年仕事に集中していれば
立派なキャリアになるでしょう。
後輩を育てたり、チーフになったり…といった経験もできるかもしれません。

3年あれば、
他に勉強できることもたくさんあります。

例えば、デザインの勉強をしてみる、
IT関係の資格をとってみる…

歯科衛生士の資格を取るよりも、時間もお金もかけずに、できることって色々あります。

それでも、歯科衛生士にこだわる理由…
あるでしょうか?

一般企業から転職すると大変・・と感じるかも

一般企業での当たり前・・・が通用しません。

元大手グループ会社OLだった私は
こんなことに驚きました。

  • 社保完は当たり前じゃない
  • 土日休みの歯科は少ない
  • 拘束時間が長くて帰りが遅くなる
  • 好きに休憩はとりにくい(でも集中力が必要)
  • 遅刻がかなり気まずい
  • 有給をとるのに気を遣う

今までの労働環境の常識がまるっと変わる可能性があります。

特に、現在土日休みで、デスクワーク中心の仕事をされている方は
確実に生活が変わります。

社保完備は当たり前じゃない

一般企業の求人であえて『充実の社保完備!!』と目立つように載せることは少ないと思います。

歯科の求人はあえて載せている場合が多いです。
何故かというと当たり前じゃないからです。

特に、オープニングスタッフや、開院間もないクリニックだと
まだ福利厚生等の制度が整っていない場合も多いです。

土日休みの歯科は少ない

事務職などの仕事の場合は、土日祝休みな企業が多いですよね。

歯科は、土日両方休み・・・ということは少ないです。
その分、平日休めるメリットはあります。

家族や友達と休みを合わせたいんだけど・・・

そんな風に思っている方は、就職先が限られるかもしれません。

年間休日も120日以上ある・・・とは限りません。

拘束時間が長く、帰るのが遅くなりがち

労働時間と拘束時間の違い・・・私は当時、盲点でした。

  • 労働時間・・・実際に働く勤務時間
  • 拘束時間・・・労働時間+休憩等も含む時間

歯科医院の場合は、昼休みの時間が1時間半~2時間と長めに設定している医院が多いです。
労働時間は一般企業と同じでも、拘束時間が長くなりがちです。

今まで、休憩1時間の9:00~18:00で働いていたけど・・・
歯科で働きだしたら休憩2時間あるから、1時間帰りが遅くなった・・

のようなことになりがちです。

つまり、同じ8時間勤務でも『帰るのが遅くなる』という場合が多々あります。

休憩はとりにくいけど、集中力が必要

デスクワークの仕事って、ちょっと集中力落ちてきた、疲れた・・・
と思ったらどうしてますか?

お茶休憩や、お手洗いに行ったり自席を立って、小休憩を取る!!

歯科衛生士は、そんな分けにはいきません。
さっとお茶くらいは飲めますが(医院によるかも)
忙しい時は、トイレにも行きにくいです。

患者さんが優先なので、自分のペースで業務の調整をしたり、休憩はとれないのが普通です。

ですが、歯科衛生士は細かいものを見る事が多く、集中力も必要。

想像以上に、ハードワーク・・・

下向きの姿勢も多く、首・肩への負担も大きい・・・
上手くリフレッシュできないと肩こりや眼精疲労で悩む可能性大です。

理由が何であれ、遅刻するとかなり気まずい

一般の歯科医院で歯科衛生士になると
自分の名前の予約枠にアポイントが入るという場合があります。

つまり、その時間には絶対にいないと患者さんが待つことになります。

もし、遅刻するような事があれば
早めに勤め先に連絡して『アポイントを変更してもらう』などの対応が必要になります。

OLの時は電車遅延はお互い様だし、就業前までに電話して、
遅延証をもらって申請すればよかったけど・・・

電車遅延はあなたのせいじゃないですよね。
それでも、電話対応しなきゃいけない他のスタッフと患者さんに迷惑がかかるのが事実です。

何回も続けば責任を感じてしまうかも・・・

体調不良等で休む時も同じで、目に見えて他の誰かを巻き込んでしまうので
休みにくい・・・と感じました。

有給をとるのに、気を遣う

これは、性格にもよるかもしれません。
もちろん、歯科衛生士だって条件を満たせば有給は取れます。当然の権利です。

でも、歯科衛生士が休む=その日の自分のアポイントを無くすことになるので
患者さんの予約が入る前に早めに申請が必要です。
1か月前じゃ、希望日に休めない・・・なんて当たり前です。

クリーニングの患者さん、3か月後の予約が入ってる!!
この日休みたかったのに・・・

特に、スタッフの人数が少ないクリニックだと
ギリギリの人数で業務をまわしてる事が多いです。

休む前に他のスタッフにも許可を取ったり・・・
有給の度、気を遣うことになるかもしれません。

それでも、目指したい?

歯科衛生士になるには、時間もお金もかかります

資格が取れて就職できたとしても
想像以上のハードワークで悩むかもしれません。

一般企業でデスクワークから、
個人経営の歯科クリニックへ転職してみて
気を遣うことは増えるし、体調管理も一層重要になると痛感しました。

歯科衛生士になると、今まで当たり前だと思っていた、
働く側に都合の良い環境を失うことになるかもしれないね・・・

今となっては資格を取ったこと自体に後悔はしてないですが
最善ではなかったかも?

と感じることも多々あります。

それでも、挑戦してみたい・・・!!

そんな場合には

歯科助手としてバイトしてみるのが最もおすすめ

未経験で正社員は、厳しいかもしれませんが
アルバイトなら経験がなくても雇ってもらいやすいです。

半年〜1年くらい歯科でバイトしてみて、本当に自分に合うか?
見極めてからでも全然遅くはないと思います。

今が正社員なら、アルバイトになるのは不安かもしれませんが
いきなり目指すよりはローリスクです。

いずれ歯科衛生士を目指すにしても、助手として働いた経験は活かせます。
やっぱり違う!!と思っても短期間なら取り返しがつきます。

確かに、いきなり300万+3年を賭けて、やっぱり違った・・・
となるよりはローリスク・・・
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まとめ

今回は、私みたいに短絡的に考えて歯科衛生士を目指し
苦労する方が減ればと思い『マイナス面』を多く書いています。

働く環境の良い歯科医院だってある
それ以上に『やりがい』があるからと長く歯科衛生士を続けている方もいます。

私がアルバイトからお世話になった歯科医院は
最初は社保完備でもなかったし、ボーナスも不安定でした。

でも、とにかく先生や他のスタッフさんが尊敬できる素敵な方ばかりで
私が歯科関係のことをブログにするきっかけもここから始まっていると思います。

私は、正直かなり苦労もしました
デメリットも冷静に考えて
それでも・・・と思うのであれば
踏み出してみたら何か得られるかもしれません。

この記事のまとめ
  • 歯科衛生士になるには時間・お金の投資が必要
  • 労働環境は変わる可能性大
  • とくにデスクワークからの転職はギャップ大
  • アルバイトで歯科助手から経験がおすすめ