歯科衛生士に向き不向きってあるのかな?
数学苦手だけど大丈夫?
おとなしい人には向かない?
こんにちは!元歯科衛生士、筆者ちるこです。
タイトルにも結論を入れましたが、歯科衛生士には向き不向きがあります。(断言)
(ちなみに、数学が苦手でも、おとなしい性格でも問題ありません。)
誰にでも目指せる仕事~
慣れれば大丈夫~
などと目にしますが、現実は「不向きな人」が目指してしまうと大変苦労する可能性があります。
現場の経験者として感じてきた、歯科衛生士に向いてる人の特徴・向いてない人の特徴をメインにお伝えします。
筆者の主観ですので、違う意見の人もいるかもしれません。その点はご承知おきください。
- これから歯科衛生士を目指そうと思っている
- 自分が歯科衛生士に向いてるか知りたい
既に「よく怒られる」「クレームがあった」などの原因で、自分には向いてないかもと感じている歯科衛生士さんには、こちらの記事もおすすめです。
【よく知らない場合はチェック】歯科衛生士の仕事内容
でも、歯科で働いていてクリーニングしてくれる人ってくらいしか知らない・・・
そんな人はまず、歯科衛生士の仕事内容を知っておきましょう。
そのほうが、向き不向きを考えやすいです。
歯科衛生士の仕事内容をざっくり
まずは、歯科衛生士の3大業務といわれるものをチェックしておきましょう。
- 歯科予防処置
- 歯科診療補助
- 歯科保健指導
歯科予防処置
1つ目は「歯科予防処置」です。
虫歯や歯周病の予防のために、歯科衛生士自らが施術者となって患者さんのお口の中を確認し、処置します。
具体的には歯垢や歯石の除去、フッ素の塗布といった業務を担当します。
虫歯や歯周病は人が歯を失う大きな原因ですので、これらを予防し人々の健康を守るのは歯科衛生士の重要な役割とされています。
また、歯科予防処置は歯科医師や歯科衛生士のみが行うことができます。
資格を持たない歯科助手さんや受付さんは出来ません。
歯科診療補助
2つ目は「歯科診療補助」です。
歯科医師の診療が円滑に進むようサポートします。
診療前の器具や薬品の準備も含まれます。
診療中の器具受け渡し、口の中の水を吸引、患者さんへの声掛け等も歯科衛生士の仕事です。
診療をサポートするためには、器具や薬品の名前と場所を覚えることはもちろん、治療の流れも理解している必要があります。
また、歯科医師の指示で治療の一部を担当することもあります。
歯科保健指導
3大業務の3つ目は「歯科保健指導」です。
歯科保健指導は、患者さんの口内を健康に保つことを目的として、歯の磨き方の指導や食生活のアドバイスをします。
口の中の状態や生活習慣は、年齢層やライフスタイルによって異なるので、目の前の患者さんに合わせた指導が求められます。
クリニックの歯科衛生士の1日
自分にとっての向き・不向きを知るには、歯科衛生士がどのような1日を過ごしているか知り、自分に合うか考えてみるのもおすすめです。
歯科衛生士の就職先のほとんどはクリニック(歯科診療所)です。
ここでは、クリニックの歯科衛生士の1日のスケジュールを見てみましょう。
【09:00 出勤】
診療の15~30分前頃に出勤し、院内の清掃や、診療に必要な器具の準備などを行います。
機械の電源を入れたり、薬剤を作ります。
朝礼では予約状況や連絡事項を共有します。
【09:30 午前診療開始】
患者さんの診察が始まります。
基本的には予約の患者さんの対応が中心です。
歯科衛生士は定期健診やクリーニングの対応をすることが多いです。
担当制の場合は、自分の予約枠の患者さんを診ていきます。
必要に応じて、歯科医師の診療や手術の補助も行います。
【13:00 休憩】
午前診療と午後診療の間は医院を閉めて、休憩をとります。
昼休みを2時間とるクリニックが多いです。
お昼寝をしたり、おしゃべりをしたり自由に過ごします。
【15:00 午後診療開始】
午前と同じように、予約の患者さんを順に担当していきます。
18時頃からは、仕事終わりの患者さんも増えて混み合いやすい時間帯です。
【19:00 診療終了】
診療が終了したら、歯科助手さんと協力して器具の片付けや院内の清掃を行います。
業務記録を記入したり、PCへの入力作業を行います。
本日の業務が全て終わったら、帰宅します。
だいたい診察終了から30分くらいです。
【本題】歯科衛生士に向いてる人の7つの特徴
歯科衛生士に向いてる人の特徴が知りたい人はこちらをチェックしてください。
たくさん当てはまるほど、歯科衛生士の素質あり!と言えます。
- 聞き上手
- 人と話すのが好き
- 観察力がある
- 向上心がある
- 細かい作業が好き
- 気持ちの切り替えが早い
- 体力がある
詳しくみていきましょう!
聞き上手
聞き上手な人は歯科衛生士に向いています。
聞き上手な人は、患者さんの情報を多く聞き出せるので、その後の処置や指導に活かすことができます。
例えば、生活習慣を聞き出せれば、患者さんのライフスタイルに合わせた虫歯予防法の提案ができますよね。
患者さんからしても、自分に合わせた指導をしてくれる歯科衛生士は信頼できます。
人と話すのが好き
人と話すのが好きかは、かなり重要です。
患者さんへの説明や声かけはもちろんですが、対歯科医師や、対スタッフ同士でも頻繁に報告や相談、確認を取り合いながら仕事を進めます。
1日中コミュニケーションを取り続ける仕事なので、人と話すのが好きな人に向いています。
歯科衛生士は歯磨き指導や、検査結果の説明など、患者さんにお話しすべき機会はとっても多いです。
話すのが好きな人は自然に発言数が多くなり、わかりやすく説明しようと頑張る人が多いように思います。
なので、そのうち慣れて出来るようになります。
観察力がある
観察力がある人も歯科衛生士に向いています。
口腔内をよく観察していれば、変化に気付いて対応できるからです。
歯科衛生士がクリーニング中に虫歯を見つけ、治療へ繋がるパターンもよくあります。
患者さん自身の些細な変化に敏感でいられるかも大事です。
定期的に通院している患者さんであれば、様子がいつもと同じか観察し、状況によっては配慮する必要もあります。
向上心がある
患者さんに最適な医療を提供するためには、それに合わせた知識・技術の向上が求められます。
「自らの処置に対し、どう改善していけばいいのか」を考えられるかが重要です。
必要に応じて勉強会に参加する、練習するなど、知識やスキルを率先して身に付ける向上心を持てる人が向いています。
細かい作業が好き
歯科衛生士の仕事は、細かい作業がほとんどです。
例えば、歯茎に隠れて直接は見えない部分の歯石も、
専用の器具で探知し、指先の感覚で確認しながら除去します。
小さい口腔内の中でも、正確な処置が求められます。
もちろん、最初から全て上手く出来なくても問題ありません。
ただ、細かい作業が多いので好きでないと辛いと思います。
気持ちの切り替えが早い
気持ちの切り替えが早いことも、歯科衛生士を続ける上では重要です。
技術職なので、ある程度仕事ができるようになるまで時間がかかります。
失敗を引きずって落ち込みすぎると、患者さんの対応にも悪影響です。
患者さんの中にはキツイことや、クレームを言ってくる人もいます。
気持ちを切り替えて、前向きに仕事できる人が向いています。
体力がある
歯科衛生士の仕事は意外にも体力が必要です。
治療のアシスト時は基本的に立ちっぱなしになりますし、治療部位や状況によっては無理な体勢をキープしなくてはいけないこともあります。
準備で院内を動き回ることも多いです。
また、1日中細かい作業を、ある程度のスピード感を持ってこなしていく必要があります。
集中し続ける体力がある人のほうが、有利です。
【これが現実】歯科衛生士に不向きな人の7つの特徴
歯科衛生士は誰にでも目指せる職業ですが、辞める人が多いのも現実です。
不向きな人が歯科衛生士になってしまうと、大変な思いをしてしまうかもしれません。
学校の入学手続きをする前に、自分に当てはまらないか、チェックしましょう。
- 人と長時間いると消耗するタイプ
- 繊細さん
- 体調管理が苦手
- ゆっくりマイペースに仕事したい
- 歯や口腔内に興味がない
- クラスで1番レベルで不器用
- 仕事よりプライベート最優先派
きれいごと抜きで、筆者が感じてきた向かない人の特徴をまとめました。
正直、ひとつでも当てはまるなら慎重になったほうがいいと思います。
人と長時間いると消耗するタイプ
歯科衛生士は1日中、人と接する仕事です。
1人で黙々と作業をしている時間は少なく、常にコミュニケーションを取り合うことが求められます。
1人の時間よりも患者さんやスタッフと過ごす時間のほうが圧倒的に多いです。
他人といる時間が長いと、疲れるタイプの人には向きません。
人と話すのが面倒になりやすい人も、ストレスになってしまいます。
繊細さん
繊細な気質、HSPの人は歯科衛生士になると苦労するかもしれません。
歯科医院は小さな組織であることが多く、人間関係が密になりがちです。
スタッフや歯科医師の中には、難しい性格の人やいつもイライラしている人もいます。
相手の気分に左右されやすい繊細な人は、気疲れしてしまいます。
環境に恵まれれば上手くいくパターンもありますが、働いてみないとわからないため、繊細な人にはリスクが高いです。
体調管理が苦手
歯科衛生士は、いつでも患者さんの処置に集中できるコンディションでいなくてはいけません。
その日の体調で仕事内容をコントロールできる職種ではないので、体調管理が苦手な人には向きません。
自分の担当として予約が入ることもあります。
風邪を引かないようにするだけではなく、生理痛や肩凝りがあるなら自分に合った対処法を知っておく必要があります。
ゆっくりマイペースに仕事したい
診療中もマイペースを貫いてしまうと、患者さんをお待たせしたり、他のスタッフをイライラさせることになります。
アシスタントをする際は、完全に歯科医師のペースに合わせなくてはいけません。
あくまで患者さんが中心なので、自分のペースで仕事をするタイミングはほとんどありません。
スピード感をもって対応する必要があるので、ゆっくりマイペースに仕事をしたい人には向きません。
歯や口腔内にそこまで興味がない
当たり前ですが、歯科衛生士は1日中歯や口腔内に関わります。
患者さんに最適な施術をするためには、学校で習った知識や技術だけではいずれ足りなくなります。
技術力アップや最新の知識を得るために、時にはプライベートの時間を使って勉強や練習することもあります。
常に歯の専門家として成長が求められるので、正直、歯や口腔内に興味がない人には苦痛になってしまいます。
クラスで一番レベルの不器用
特に不器用な人は辞めておいたほうが無難です。
例えば、家庭科の手芸の授業のように、細かいものを扱った経験を思い出してください。
みんなが時間内に作業を終えられるのに、自分は終わらなかった(しかもクオリティも高くない)経験がある人は、要注意です。
経験を積めば問題ない、慣れるという意見もありますが、不器用過ぎる人は他人より何十倍も努力が必要になると思ったほうがいいです。
厳しいはなし、歯科は少数精鋭なためか、要領よく・器用に仕事できる人が好かれるのが現実です。
器用な人が集まりやすい世界です。
成長が早い同期と比べ、自分はダメだと焦りを感じてしまうかも。
いつでもプライベート最優先派
歯科医院で勤務していると、業務時間外で行われる技術力UP系セミナー、知識向上のための勉強会、マナー講座等々の参加を促される事があります。
休みの日や時間外に、ミーティングや食事会を定例で行う医院もあります。
もちろん、プライベートは自分の時間なので本来は断ってもいいはずなのですが、空気的に断りづらい、暗黙ルールで強制参加ということも少なくありません。
残念な話、勤務時間以外も知識向上に積極的な姿勢を見せないと「やる気がない」レッテルを貼られる可能性もあります。
今後の知識・技術向上のために、参加したほうがいい場面もあるのも事実です。
目指すべきか判断するには、正直な『歯科衛生士になりたい理由』がポイントになる
歯科衛生士に向かない人の特徴をチェックしてみましたか?
当てはまった人は特に、歯科衛生士を目指すべきか慎重に判断したほうがいいかもしれません。
そこで、判断の基準にするといいのが、歯科衛生士になりたい理由です。
歯科衛生士の仕事そのものに興味が強い
- 歯科助手経験があり、キャリアアップしたい
- 矯正や治療で通っていて、興味を持った
- 歯の健康や人の健康に興味がある
- 身内が歯科医療関係者で仕事をよく知ってる
- 人に施術したり、世話が好き
歯科衛生士の仕事内容そのものをよく知った上で、まさしく自分がやりたい仕事だと感じるならチャレンジしてみる価値はあります。
正直、条件面に惹かれたから、他人に言われたから
- 国家資格だから
- 需要がありそうだから
- 手に職つければ食いっぱぐれない
- 就職先に困らなそう
- 看護師より難しくなさそう
- 全国どこでも働ける
- お給料がよさそう
- 家族、友人、先生に言われたから
わかりやすいように「悪い例」としましたが、勘違いしないで欲しいのは上記の理由がダメなわけではないということです。
歯科衛生は売手市場で、就職先に困りにくいのは事実ですし、働きやすさ等の条件面も重要ですよね。
ただ、上記のような理由だけで目指したいのであれば、想像以上の大変さに苦労する可能性が高いです。
歯科衛生士以外も視野にいれよう!とりあえず適職診断してみよう
歯科衛生士に向いていなくて、歯科衛生士になりたい理由も条件面だけという人、いますでしょうか?
こんなことを書く理由は、筆者自身が向いていないのに、条件面だけで選んで大変苦労した本人だからです。
歯科衛生士だけが、自分の目指す道じゃないかもしれません。
歯科衛生士以外の選択肢も視野にいれて、就職先や転職先を考えてみてもいいと思います。
まずは、適職診断をして自分に向いている仕事を把握してみましょう。
【Re就活(リカツ)】の適職診断が簡単にできて、好評です。
Re就活の適職診断が優秀と聞いてさっそくやってみた!
自分にはこれが向いてるかもって勝手に思って転活しようかな〜って考えていた職業が向いてると書いてあって嬉しくなっちゃった
その職業に向けて転活頑張りたいな
資格頑張って取りたい— ぽむちゃ (@pom02cha) June 29, 2021
わぁ。ズバッと当たってると思う。
今人と関われることが少ないからほんとにつらい〜。
次を考える…!TYPE2のあなたは…よくしゃべるお世話好き。ムードメーカーな大阪のおばちゃんタイプ | 20代・第二新卒・既卒の転職サイト【Re就活】 https://t.co/01KQIbeJ3Z
— うい_人事になる人 (@Uyuy_8890) December 3, 2023
正社員経験なし、大学卒業したばかりの人向け転職支援
大学を卒業したばかりや空白期間があり、正社員経験がない人は特化型の紹介サービスもあります。
UZUZは高卒の方、10~20代のフリーターさんの利用もOKです。
というよりむしろ、第二新卒・既卒・フリーター・ニートの内定率86%以上を謳っています。
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なんと、転職した人たちと面談をして、定期的に仕事の確認をしており、状況が良くない会社とは提携はストップしているようです。
数多くの求人から、自分に合うものを見つけたい
選択肢が広がると、今度は選ぶのが難しいというデメリットがあるのもわかります。
自分1人で探そうとすると難航するので、視野を広げたい場合は転職支援を使うのがポイントです。
求人サイトには載っていない「非公開求人」も保有しているので、1人では見つけられない、想定していなかった求人に出会える可能性が高まります。
こちらも完全無料で、20代〜30代以上まで、幅広く利用できます。
本当に転職するかは、相談してから決めれば大丈夫です。
とりあえず、1つだけ登録してみるなら保有求人数が多いリクルートエージェントがよいでしょう。
口コミも、なかなかです。
その後①
内定承諾後にエージェントにお礼参り。会うのは2度目。笑沢山沢山お礼しました。
リクルートエージェントの方の添削のおかげで僕は転職できたようなもの。エージェント曰く
『上司や同僚からたかさんは受からないから他の求人に応募させろと言われ続けていた。』
と。僕もそう思ってた。— たか@きっとSE (@taka29009) June 21, 2022
転職活動を本格的にスタート✨
SHEで学んだことが活かせたらいいなぁ🤍
新卒の就活の時は求人サイトをみるのが辛かったのに今なんかワクワクする😂
リクルートエージェントの方が私の拙い話を聞いて上手くポジティブな表現になるように履歴書のアドバイスを下さって流石すぎた🥺
がんばろ!— JENNA (@__lookingood) September 3, 2021
まとめ 歯科衛生士に不向きな人はまず、なりたい理由に向き合おう
- 聞き上手
- 人と話すのが好き
- 観察力がある
- 向上心がある
- 細かい作業が好き
- 気持ちの切り替えが早い
- 体力がある
- 人と長時間いると消耗するタイプ
- 繊細さん
- 体調管理が苦手
- ゆっくりマイペースに仕事したい
- 歯や口腔内に興味がない
- クラスで1番レベルで不器用
- 仕事よりプライベート最優先派
何度も言うようですが、歯科衛生士には向き不向きがあります。
向いてる人は、そこまで情熱がなくても、慣れれば楽しくなって上手くやれてしまう人もいます。
だいたい、細かい作業が好きな人や世渡り上手なタイプですね。
向いてない人でも、試験に合格すれば歯科衛生士にはなれます。
でも、人一倍努力と苦労する覚悟がないと続けるのは厳しいです。
どうしても気になる場合は、お試しで歯科助手のバイトをしてから判断するのが安全です。
向いてなくてもがっかりする必要は全然ないです。