怒られると、よけいに緊張して、失敗を繰り返してしまう・・・
いつか、ミスしそうで不安…
そんな新人歯科助手さんはいませんか??
歯科助手の仕事は、専門性も高くて初めての方には未知の世界です。
- 頭で覚えた!!と思っていても本番でできない
- 勘違いしていた
- そこまで配慮出来てなかった
そんなことの繰り返しではないでしょうか。
仕事は失敗して覚えていくもの・・・
というのも、よく聞きますが失敗すれば、誰かに迷惑もかかります。
何度もミスが続くと信用を失うかもしれません。
新人さんの頃は特に、完璧にミスを防ぐことは難しいです。
でも、少しでも対策できるなら絶対にしたほうがいいですよね。
今回は新人歯科助手さんがやりがちなミスや失敗とその対策についてお伝えしていきます!!
- 始めてすぐ~3か月程度の新人歯科助手
- すぐ怒られる・・・を改善したい
- ミスを未然に防ぎたい方
- ミスが減らし、信用度を上げたい方
そももそ、歯科助手の仕事って何を覚えるのかまだよくわからない・・・
そんな方はこちらの記事もおすすめです。
失敗したら練習や振り返り、ミスしたら対策を
まず、あなかが最近してしまったのは
失敗ですか?
ミスですか?
はい??両方同じでしょ?
と思った方は、まず、⬇︎を読んでみてくださいね。
失敗≠ミス
決まったやり方や手順どおりにやったのに、状況等により思った結果にならなかった。
考えて行動した結果、目標に達しなかった。
確認や準備をすれば防げたもの。不注意や焦り、認識不足でおこる。
例えば、
石膏流しを教えてもらった分量や手順でやったが、気泡が入ってしまった。
→失敗
印象の準備をし忘れていて、治療中にスムーズなアシストができなかった
→ミス
結果は、どちらも望んでいた結果か得られてないので
同じように怒られたり、注意されるかもしれません。
でも、この2つはその後、改善のためにすべきことが全然違います。
技術不足による『失敗』は経験値を増やして改善させる
歯科助手の仕事には、ある程度『技術』が必要なものがあります。
セメント練和、石こう注ぎ、バキュームやスムーズなアシストなど。
頭ではわかっていても、上手く出来ないのは『失敗』です。
こういった失敗は、経験値を増やしていくことで改善できる場合がほとんどです。
というよりも、新人歯科助手さんの場合は
回数を重ねないと上手くいかないのが当たり前です。
先輩や、先生に怒られることもあるかもしれませんが、
まともな人ならすぐは上手く出来ないことに理解があるはずです。
今回失敗しても振り返って次に活かす方向で考えましょう!!
失敗した後のSTEP
- 正しい方法だったか確認
- 上手くいかなかったか理由を考える
- 考えをふまえ、再チャレンジ
練習ができる環境なら、どんどん練習してください!
ミスはいかなる理由でも繰り返すと信用を失う
技術不足による失敗は新人さんのうちなら繰り返してしまうこともあると思います。
正しい手法でやってるのに上手く出来ない…
というだけで信用を失うことは基本ありません。
(中には、2〜3回失敗すると、もういい!!と怒る先生もいますが…)
信用を失うのは確認漏れや、不注意でおこる『ミス』です。
先生や先輩から怒られなかったとしても、
繰り返しミスをすると、信用されなくなる可能性があります。
色々ミスがおこる背景ってありますよね。悪気もないですよね。
残念ながら、理由が何であれ他の人から見たら、またミスしてる!!という印象になります。
ちょっとドキッとすることを書きましたが
とにかく、ミスが起きたら繰り返さないよう、対策を考えたほうがその後のためです。
ミスしてしまった場合のSTEP
- ミスの原因を考える
- 防ぐための具体的な手段を考え、対策を立てる
- 再度行う際は②を思い出す
起きてしまったことはしょうがないので、何が原因か真剣に向き合いましょう!
次項では、『まだ経験していないミス』に対する対策についてお伝えしていきます!!
新人さんがやってしまいがちなミスと注意ポイント
前項で『ミス』は繰り返さないよう、対策をたてることが重要とお伝えしました。
一度経験したミスなら、対策もできますが・・・
いつかミスするかも・・・という不安もなくしたい!!
これには、起こる可能性の高いミスを知っておき、
その業務をする時に『あらかじめ注意』するのが効果的です。
これは、実際に失敗を経験した人から注意点を聞くのが一番です。
先輩は仕事の手順は教えてくれても、注意ポイントや経験までは教えてくれないよ・・
そんな方のために、私が今まで見てきたミスのうち、特に新人さんに多いものを、注意点と共にお伝えしたいと思います。
受付でおこりやすいミス
まずは、受付でおこりやすいミスと注意点をチェックしていきましょう!
来院された患者さんの受付
保険証の返し忘れはみんなやりがち!
●スキャナーは定期的に開いてチェックする
●診察券に保険証預かりマークを付箋で貼る
貴重品として扱い、紛失や返し忘れのないように工夫を!!
診療後の患者さんの対応
●時々、今誰が診察中で誰が待ってる人なのか?把握する癖をつける
(予約枠の多い歯科医院で起こりがちです・・)
予約を取る時
次回の治療の予約をとる
※診療後の会計時に直接とるパターンや、電話で取る場合もあります。
治療内容により、予約日に制限がある場合があります。
●何分の枠でとるべきか?
●日数を開けずに予約をしても問題ない内容か?
確認してからの予約を心がけましょう
日時、時間は間違いが特に起きやすいです。
●アポイント帳記入時
●診察券記入時
●患者さんお伝え時
3回はチェックするのがおすすめです!
来ない患者さんへの連絡
予約通り来院されない方へ連絡し、結果を診療室へ伝える
予約時間に来ない方の対応は、事前に医院のルールを聞いておく
その後のアポイント状況によって、変更等のご案内が必要になる場合もある
最初は先輩に相談して、対応するのが安全
治療の準備や片付け
治療の準備や片付けは、新人の頃から1人で任されやすい業務ですよね。
準備、片付けはミスなくスピーディーに行う癖をつけましょう!!
簡単そうに見えて、考えて動かないとミスにつながることもあるので注意!!
診療前準備
※医院によっては空いてる席ならどこでも使っていい・・とは限らない
●治療内容によって、どのユニットを使うか決めている場合もある
慣れるまでは次の〇〇(治療名)の〇〇さんの準備は、1番ユニットでいいですか?など確認したほうがいいでしょう。
診療後片付け
慣れていないと、誰の治療が終わったのか?が不明な時もあると思います。
●席が空いてる=終わってるではないので注意
●今誰が、どのユニットにいて、何時ごろ終わる予定なのか?を把握する
消毒・滅菌
消毒室では、診療室と比べて気が抜けやすくないですか?
だからこそ、ミスには注意を払いましょう。
診療後のトレーの上は、ごちゃごちゃです。
小さい器具がアル綿の下に紛れているかも・・・
ちゃんと見てから、捨てるようにしましょう。
歯科には、ディスポーザブル(使い捨て)の器具もありますが、
その判断は医院それぞれです。
使い捨てに見えるものが、捨てちゃダメだったりします。(逆もあり。)
初めて扱うものは、聞いてから破棄するのが安全です。
医療現場では、一般ごみ、感染ごみ、鋭利なもの(針やメスの刃など)
で捨てる場所が分かれています。
こちらも、判断がつかないものは、確認してから処理してください。
●オートクレーブにかける前に、再チェックする
●初めて見かける器具は、必ず確認を!!
確認不足や報告漏れにも気をつけて
確認不足、報告漏れってどんな仕事でも起きてしまうことがありますよね。
歯科では、日常業務の中でこんなミスをよく見かけました・・・
技工物の確認忘れ
●医院として、前日までに技工物の納品チェックを徹底できる体制があると◎
●自分が担当になった場合は必ず時間を決めて漏れなくチェックを
在庫の伝え漏れ
●新しい在庫を出した時は、残りがどのくらいあるか?にも気を配る
●発注担当がいる場合は、必ずメモして伝える
在庫関連の報告漏れミスは、新人さんに限らずやってしまいがちです。
事前に、在庫が残りいくつになったら報告が必要か確認しておくといいですよ。
治療アシスト中の起こりやすいミスと対策
先生が治療に集中できるように、サポートするのがアシストの役割です。
治療内容ごとにおこりやすいミスをみていきましょう!
CR(コンポジットレジン充填)
CRは行う頻度も多く、新人でもアシストにつく機会が多いと思います。
ミスゼロを目指して、いち早く自信をつけましょう!!
今必要なのが、光照射器なのか?レジンなのか?
先生の処置をしっかり観察
基本は、交互に渡す
※たまに2回続けてレジンなど、違う場合があります
(その場合は、言ってくれ!!と思いますが・・・)
RCT・RCF(根管治療)
根管治療は、リーマーやファイル等、細かい器具の式掃など、地道なアシストが多いです。
集中していきましょう!!
リーマーやファイルは、ストッパーというゴムが付いてるものがあります
根管の長さ見る時に使うことがあるので、
拭き取る時にはずさないように注意
根管内を2種の薬液で交互に洗浄する場面があります
●シリンジ内の薬液残量に気を配る
数回洗浄することも多く、なくなれば薬液を追加で吸う必要があります
根管治療の最終段階で、根管内に充填材を詰めます。
●きっちり材料が入ったか、確認のためにデンタルでチェックする
●患者さんを帰す前に、デンタルが取れてるか確認を!
SET(補綴物の合着や接着)
補綴物のSETは簡単に説明すると
高さの調整→研磨→接着(合着)のステップで進みます。
調整時にエアーを当てたり、プライマー塗布やセメント練和など
歯科助手がアシストで細かい作業を行うことも多いですよね。
プライマー塗布や、洗浄、乾燥の際は
●ピンセットでしっかり押さえること
●空気圧は優しめに!!を徹底!!
imp(印象採得)
印象採得って硬化時間が決まっているので、スピードも重要ですよね。
唾液が入ってしまうと、良い印象が採れないので先生も集中しています。
全体の緊張感からか??ミスが起こることが多いのが印象採得かもしれません。
寒天印象剤を、シリンジにセットする時、向きを確認する癖をつける
先生に渡す前に、少し出して硬さをチェックすると〇
●どこの部分の何の印象か?把握しておく
●正しいトレーを先に準備する
いずれも、間違えた!!と気づくのは、先生に渡してから・・・という場合が多いです。
印象はミスが起きると、治療が大幅に遅れやすいので、特に集中していきましょう!
全ての治療共通!
●先生の手に軽く押し当てるように渡す
※先生は、患者さんの口を見ていて、器具は見てないことも多いです
アシストさんが注意しないとダメです。
患者さんも落とした物を使われないか?不安になります。
すぐに患者さんに『失礼しました、交換してきます』くらいは言ってもいいでしょう。
よく見ようとする、心意気は偉いですが…
せっかくのライティングが台無しに
あくまで、先生が見やすい環境作りが優先!
危ないので、絶対NG!!
※先生は、タービンや鋭利な器具を持っていることも多いので、
治療に影響が出たり、事故の原因になるかも!!
ある程度距離を保つように心がけると、視野も広がってアシストの上達にも◎
ミスや失敗がおきたら
今回紹介した色々なミスは、『新人さんがよくやってしまうこと』の一部です。
ミスが発生する場面は他にも多くあると思います。
セットのアシストでは、どんなミスに注意が必要だっけ?
これは、歯科の仕事に限ったことではないです。
是非、日頃から考えるようにすると、今後の人生で役に立つと思います。
こんな記事をみつけました。
慣れない仕事や初めての仕事であれば、「初めてのミス」は大目に見てもらえますが、慣れた仕事で何度も同じミスを繰り返すのは、「初めてのミス」にしっかりと向き合うことをせず、「初めてのミス」から教訓を得ていないからです。反対に「初めてのミス」であっても、このように考えることもできます。
(中略)
「どうしてミスをしてしまったのだろう? どこに問題があったのか考えてみよう」
「どうすれば今回のミスを防ぐことができたのだろう?」
「同じようなミスをしないために対策を考えなきゃなぁ」
このようにミスを「他人のせい」ではなく、「自分の責任」ととらえて、その理由を突き詰めていけば、次にどうすれば同じミスを防ぐことができるかを考えることができます。
引用元:仕事でミスを連発する人は「トヨタ式」に学べ原因を知り、共有し、精神論で終わらせない
中々、気が引き締まる、記事ですね・・!!
ミスを減らすためには、ミスが起こった後にいかに考えて、対策できるかにかかっています。
まとめ
色々と書きましたが、最初からミスゼロの人はいません。
ミスが起きた時は、絶対、隠さないこと!!
そして、謝るのと共に、次への対策を考えることに集中しましょう!
これができれば、徐々に信用してもらえて活躍の場もふえます。
そうすると、仕事がもっと楽しくなるかも…!
- 技術不足による『失敗』は練習と経験が必要
- ミスはどんな理由があっても繰り返すと信用が下がる
- ミスを減らすには、事前にリスクを想定すること
- 一度経験したミスは、原因と対策を考えよう