退職の話をするのは、すごく勇気がいりますよね。
きちんと辞めさせてもらえるか不安・・・
私も歯科医院を退職する際は、誰に・いつ・どのように伝えるべきか?とても悩みました。
こちらの記事では、辞めると決めてから私自身が実際にしたことをお伝えしていきます。
- 就業規則の確認
- 退職理由の整理
- 退職を伝える
- 引き継ぎ
- 誰に→院長
- いつ→辞めたい月の1〜3ヶ月前
- どのように→退職の伝え方実例
- 退職届は?→退職を伝えた後、改めて提出
事項から、具体的に説明していきますね。
- 今の勤め先を辞めたい
- 円満退職したい
円満退職には事前準備が必須
前提として、円満退社したいなら事前準備は必須です。
事前準備なしで退職を伝えてしまうと、こんな可能性があります!
- 言いくるめられて、辞めれない
- 院長の機嫌が悪くなる
- あやふやに伝わり、無かったことになる
せっかく勇気をもって話しても、残念な結果になったら嫌ですよね。
何もなかったように働くのも気まずい
退職したいと思ったら、事前準備をしてから伝えるのが円満退職の基本です。
【事前準備1】就業規則の確認!
最初に確認すべきは、就業規則です。
最短でいつ退職できるか?目安を確認します。
退職規定で、何日(何ヶ月)前までに申し出る必要があるか確認
特に在職中に転職活動をする場合は
面接時にいつ頃から働けるか聞かれることも多いので、早めに確認しておきましょう。
すぐ転職しない場合でも、いつ辞めれるのか?の目安がわかったほうが精神的に楽だと思います。
就業規則がない場合はどうするの?
就業規則がない医院もあります。
- 民法上は2週間前までに申し出ればOK
- すぐに辞めるのは難しい場合も多いので要相談がベター
- 常識的には1〜3ヶ月前を目安に考えましょう
就業規則なしの常勤の歯科衛生士が私1人の医院でした。
伝えてから相談して2ヶ月ちょっとで退職してます。
ちなみに、就業規則のあり・なしを他のスタッフさんに聞く場合は
「何かあるのか?」疑われる可能性もあります。
信頼できる方にそっと聞くか、確認したい事があるとだけ伝えて
退職の事を直接口に出さないようにしましょう。
【事前準備2】退職理由を整理、伝え方を考える
退職を伝える時に、聞かれる可能性が高いのが退職理由です。
円満に退職するには『その理由なら、仕方ないよね』と思ってもらえるか?がポイントです。
- 辞めたい理由を書き出す
- 前向きな理由をピックアップ
- ②がない場合は、納得されやすい言葉に変換する
前向きな理由のほうが納得されやすいので、整理して見つけていきましょう。
①まずは辞めたい理由を書き出す
この段階では、正直に思ったことを書けばOKです。
・人間関係が辛い
・待遇に不満(給料、休み)
・仕事内容が合わない
・体調的な問題
・〇〇を学べる環境に行きたい etc
思いつく限り、書いてみてください!
②前向きな理由をピックアップ
①の中で、将来への前向きな理由があれば、それを伝えればOK。
例えば、別の歯科医院への転職希望なら
このような成長のための理由は理解されやすいです。
前向きな理由とは違いますが、
結婚、出産、引っ越し、体調問題なども納得してもらいやすいです。
但し、嘘の場合はずっと突き通す覚悟をしましょう。
特に同じ歯科業界に転職する場合は、要注意。
歯科業界は狭いらしいです・・・
次の勤務先に共通の知り合いがいるかもしれません。
③納得しやすい言葉に変換する
書き出した時にマイナスな理由ばかりな場合は『逆』を考えて言葉を変換します。
例えば、退職理由が『歯科衛生士の仕事内容が合わない』だとします。
こんな風に逆を考えて見てください。
- 例1 患者さん用の資料を作るのは好きだった
→PC仕事がメインの一般企業の事務職を経験したい - 例2 受付で患者さんと話すのが好き
→受付メインで極めてみたい! - 例3 患者さんがリラックス出来てるかが気になる
→リラクゼーション系の仕事につきたい
※好きだった事や興味が強い事が見当たらない時は、苦じゃなかった事から探すのもありです。
前向きな退職理由がどうしてもない時
なるべく、前向きな理由を伝えるのがベストですが
どうしても厳しい時ってありますよね…
次は〇〇に挑戦したい!みたいな、前向きな理由は不自然だし…
こういう場合って、人間関係や予想外の激務が原因だったりします。
そんな時は本音をオブラートに包んで言いましょう。
〇〇さんや院長のせいでなく、あくまで土地柄や患者層が合わない…というニュアンスの伝え方なら、角が立ちにくいです。
人間関係、待遇不満は言わなくていい
見出しそのままですが、退職したい1番の理由が
- 人間関係
- 給与が安い
- 休みが少ない
など人間関係や待遇面の不満の場合は、言わないほうがいいです。
人間関係・待遇による退職理由は受け入れられにくい
人間関係・待遇による退職理由は
『じゃあ、改善すれば辞めないの?』
と思われてしまうかもしれません。
特に人間関係については、名指しで言ってしまうと
院長がその相手に注意してしまい、バレることも。
給料などの待遇面の不満も、充分あげているのに不満ばかり言って…と納得してもらえない可能性もあります。
上手な退職の伝え方
退職理由の整理ができたら、いよいよ伝えるステップです!
ここで重要なのが、伝えるタイミングと伝え方になります。
退職を伝える時のポイントをまとめると
- 伝える前にアポイントをとる
- 翌日が休みの日の帰りに言う
- はっきり辞める意志を伝える
- 聞かれてない事は言わない
- 謙虚な態度を意識
伝えてしまえば驚くほど気が楽になります!
退職を伝えるのにベストなタイミング
退職を伝える時期は、就業規則があればその時期を参考にしてください。
ない場合は、辞めたい月の1〜3ヶ月前には伝えるのが常識的です。
具体的にいつ言うか?ですが
次に会うまでに少し時間が空くので、退職を伝えた後の気まずさが薄まります。
退職を伝えるためのアポイントをとる
診療時間外に時間をとれば、忙しい院長でも聞いて貰いやすくなります。
アポをとっちゃえば自分も逃げれません。
勇気が出ず今日も言えなかった…となるのも防げます!
伝えたい日の昼頃までに
『お伝えしたいことがあるので、本日の帰りに5分程度お時間いただけますか?』
と声を掛けておきましょう。
何かあるなと勘ぐられますが、そこは気にせずいきましょう。
辞める意志を伝える際の注意点
ここまできたら、円満退職まであと少し!
- 謙虚な態度
- はっきりと退職意志を伝える
- 退職日(目安の時期)を決める
- 聞かれてない事は言わない
謙虚な態度ではっきり伝える
退職の話は、院長にとってはかなり悪い知らせです。
内容だけでかなりショッキングなので、せめて態度で無駄に刺激しないように注意を。
但し、辞める事自体は悪い事をするわけではないので、はっきりと伝えてください。
退職の目安の時期も、はっきりと『〇カ月後を目安で考えてます』と伝えましょう。
正式な日付は、アポイントや引き継ぎを考えて、『相談して決めたい』と言うのが印象が良いと思います。
聞かれなければ、退職理由も言わなくていい
退職理由も、聞かれない限りは自分から言う必要はないです。
(でも、聞かれる事が多いので準備はしておいたほうがいい)
頑張って色々伝えようとすると、言い訳っぽくなってしまいます。
シンプルに辞める意志を伝えることに集中しましょう。
特に、前項でお伝えした『人間関係』や『医院の待遇面』の不満は勢いで言わないように注意しましょう。
退職の伝え方、私の実例公開
私は、こんな感じで伝えました。
↑事前に診療後にアポとり済み
↑謙虚な態度で、1番伝えたい事を先に言っちゃいます。
↑どうして?がなければ、理由は言わなくていいです。
辞めて、事務の仕事に就きたいと思っています。
↑やめる理由が、体調的な問題でネガティブですが、次にやりたい事を伝えてカバーします。
体調的な問題なら、もう少し休みを増やすとかもできるけど…
PCで資料を作るのも好きだったので、今後は事務職のスキルを伸ばしたいです。長く続けることを考えて決断しました。
↑期待に応えられないことを謝罪+退職意志が強い事を伝えます。ここで、退職理由を追加してあれもやだった…と話すと台無しです。
次はもう決まってる?
正式な日付は相談して決めたいと思っています。
転職活動は、これから本格的に行う予定です。
↑就業規則がない医院だったので、退職目安の時期は幅を持たせて相手に判断を委ねてみました。
今日はもう遅いから正式な退職日の相談は週明けでいいかな?
お時間作って頂き、ありがとうございました。
…こんな感じで、無事に2ヶ月後くらいには辞められることが決まりました。
この職場の院長は、穏やかでさっぱりしたタイプの方だったので割とすぐに話しがすすみました。
正式な退職日は、翌週に院長に声をかけアポ帳を見ながら決めました。
その後、決めた日付を書いて退職届も提出しています。
引き継ぎはどうする?
退職日が決まったら、次は引き継ぎをします。
引き継ぎって何?という方だけ、読んでみてください。
自分がいなくなった後に、他のスタッフさんや患者さんが困らないようにするのが目的です。
歯科衛生士の主な引き継ぎ事項
- 担当患者への配慮事項
- メインで担当している業務の手順や注意点
少しでも複雑なことは書面やデータに残すと丁寧です。
患者さんに関する事は、カルテに別途メモを貼っておく…でも良いと思います。
私の場合は、スケーラーのシャープニング担当だったので、頻度や機材の使用方法等を他の衛生士さんに伝えました。
円満退職できない可能性も視野にいれておく
どんなにしっかりと準備しても、状況によってはスムーズに退職できない場合もあります。
例えばこんなケースも・・・
- 退職理由を否定され、納得してもらえない
- 引き止めがきつい
- 後任が決まるまで…と先延ばしにされる
特に院長の性格が怒りっぽいと、円満退職は難しいでしょう。
残念ですが、退職を選んで正解だった!と、割り切って対応すると気が楽です。
もし、自分1人の力で退職が難しいと感じるなら
【ファーストナビ歯科衛生士】さんのような歯科衛生士専門の転職エージェントに相談して、アドバイスを受けてみるのもいいと思います。
強い引き止め、納得してもらえない時
退職理由否定や、強い引き止めには何を言われても強い意志を貫くしかありません。
私も退職意思表示の時に
説教され続けた経験があります
院長の言葉に対して
『はい、申し訳ありません』
『本当にすみません…』
と断り続けて意志が固い事を示し続けました。
そのうち院長も時間の無駄だ…と気付いて諦めてくれました。
先延ばしされそうな時は?
後任が決まるまで…を受け入れてしまうと
辞められるのがいつになるかわかりません。
終わりを決めておきたい…
などと院長に伝えて目安の時期だけでも先に決めるのが得策です。
目安の時期が来たら、決まったことにするか、本当に決めてしまいましょう。
辞められない時の最終手段
最終手段としては、有料の退職代行サービスを使うという手もあります。
退職の手続きを代行会社が一挙に代行してくれるサービスです。
精神的に限界で、もう職場に行くのも厳しい・・・という状況の時にはいいかもしれません。
確実に退職してから料金を払いたい人向け
- 完全後払い制(審査あり)
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- 一律24,000円(税込)
退職代行即ヤメでは、労働組合が退職の意思を依頼者に代わって伝えてくれます。
労働組合が対応する退職代行の相場は25,000~30,000円のため、比較的安価に利用できます。
もし退職できなかった場合にはお支払い不要なので、確実に退職できてから支払いたいと考えている人におすすめです。
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- ¥5,5000(税込み)
弁護士法人みやびの退職代行サービスは事務員ではなく弁護士が退職代行の交渉を行います。
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弁護士対応のため料金高めですが、もし訴訟などに発展してもスムーズに対応できるメリットがあります。
職場とトラブルを抱えている人には価値のあるサービスです。
まとめ 準備すれば怖くない!
歯科衛生士を辞める時の伝え方・円満退職までの流れを解説しました。
再度ポイントをまとめると
- 就業規則の確認
- 退職理由の整理
- 退職を伝える
- 引き継ぎ
- 誰に→院長
- いつ→辞めたい月の1〜3ヶ月前
- どのように→退職の伝え方実例
- 退職届は?→退職を伝えた後、改めて提出
聞かれてないことは言わない!!
退職を伝えるのは、職場に申し訳ないという気持ちにもなりますよね。
でも、退職や転職は悪いことではありません。
職場へのマナーは、余裕をもって伝える&引継ぎをすることだけ守れれば問題ありません。
しっかり準備して、円満退職を目指しましょう!