私は歯科衛生士であることを3年で辞めています。
現在はOLをしながらブログを書く日々です。
歯科衛生士を辞めようか悩んでいる人の中には、実際に辞めた人の「その後」が気になる方もいるのではないでしょうか。
結論からお話すると、私は歯科衛生士を辞めてよかった!と感じています。
でも、心残りなこともありますし
後悔を感じたこともあります。
今回は、歯科衛生士を辞めて約4年経つ筆者の本音で
辞めてよかったこと・後悔したことをお話します。
歯科衛生士を辞めて後悔したこと5選
- 応援してくれた家族への申し訳なさが残った
- 親族で集まるときに少し気まずい
- 世間話のネタが減った
- 「世間体の良さ」という武器を失った
- 1~2回目の転職で状況が悪化した
応援してくれた家族への申し訳なさが残った
一番心苦しく感じているのは、歯科衛生士になるのを支えてくれた両親や恋人(現在の夫)への申し訳なさです。
そもそも両親は「大変だし、向いてないよ?」と最初は反対していたものの、結局は応援してくれました。
当時社会人だったので、学費は自己負担でしたが、以下のようなサポートは親から受けていました。
学生の間の生活の金銭面のサポート
奨学金の連帯保証人になってくれた
夫は学生時代は結婚前でしたが、在学中は精神的にボロボロになった私を支えてくれていました。
辞めて4年経つ今も、家族の期待やサポートを裏切って「申し訳ない」という気持ちは消えません。
親族で集まるときに少し気まずい
気まずい思いをしがちなのは、年に数回の親族で集まるタイミング。
- お正月
- お盆
- 法事
歯科衛生士という職業のインパクトは私が思っているより大きかったらしく
(更に歯科は年配者にも身近な場所なので)
ほぼ毎度話題にあがります。
辞めてしまった事をやんわり、伝えるも
次回会う時には辞めた事を忘れられているので、また同じ話題に。
世間話のネタが減った
大人になると世間話の中心になりやすいのが、仕事の話ではないでしょうか。
例えば
- 美容室
- 整体
などの、ちょっとした会話があったほうが良い場面ってありますよね。
からの
最近歯がしみやすくて〜
歯科衛生士さんと助手さんの違いって〜
相手方も歯科トークは話しやすいらしく、会話がはずみやすく感じました。
盛り上がりにくい!!
元々、話題が豊富でもないし、会話が得意でもない私。
歯科衛生士という職業にちょっとした時の話題面でも支えられていたことに気づきました。
「世間体の良さ」という武器を失った
「歯科衛生士をしている」
「歯科衛生士を目指している」
どちらも、周りに伝えると好反応なことが多いです。
医療職というだけで「世間的」がよく
さらに資格職となると、それだけで「尊敬」してくれる人もいました。
- 夫の実家
- 同窓会
- 友人の結婚式
久しぶりに友人と集まった時や、初めましての人がいる場で「歯科衛生士」は武器になっていたように思います。
「人の健康を支える仕事で偉い!」
「勉強大変だったでしょ?賢いんだね!」
「手に職があって良いね!」
本当は、どんな仕事も社会に貢献してるのに変わりないはずですが
1~2回目の転職で状況が悪化した
私の場合、歯科衛生士を辞めた後に数回転職しています。
- 内科の看護助手兼医療事務
- 訪問歯科の総務事務
どちらも長続きはしませんでした。
一言でいえば、どちらも先輩や上司との人間関係が一番の原因です。
職業がダメなわけでないのです。
メンタルが弱いことはわかっていたのに、「他の条件面を優先して選んでしまい」
内部事情をきちんと調べなかったのが一番の敗因だと思います。
(ただ、医療関係は少し捻くれた人が多い気が・・・・あくまで私の経験上だけの統計ですが・・)
体験談は↓でお話しています。
医療事務で遭遇!監視する事務長
歯科衛生士を辞めてすぐに就職したのが内科の医療事務。
ここで辛かったのが事務長の監視とすぐ責める先輩。
事務長は、理想の100点の行動がとれないと許せない人でした。
行動は常に「監視」されていました。
例えば、受付でPC入力中のこと。
患者さんが入ってきた!
「立ち上がって挨拶」が1秒遅れた!
反応が遅いんだけど!と呼び出して指導。という調子。
さらにインカムで時折「今何してるの」確認が入ります。
指導担当の先輩も、何かあれば「悪いのはあなた」と責める人。
そんなルールいつできたの?ということを指摘し
「言われてやることじゃないと思いますが。」と責められ。
2年くらい精神を鍛える意味でも頑張りましたが、
次第に常に自分の行動は100点かビクビクするようになり、疲弊していきました・・・
3ヵ月動けなくなった
医療事務の退職翌日から、謎の酷い頭痛神経痛。
日常生活に支障が出るレベルでした。
病院でも原因不明。風邪?と診断される。
何度か病院を変えると帯状疱疹では?という診断に。
50代以上が罹りやすく、発疹もなかったため診断されにくかったようです。
今は、働き盛りの若年層にもチラホラいるらしいですね。
処方薬が効いたものの、3ヶ月くらいは痛みと闘っていました。
当然、就職活動どころではなくなってしまいました・・・
やっと再就職するも上司が地雷だった
次の転職で選んだのが歯科の総務事務。
面接もトントン拍子、私のやりたい事ともマッチしていると感じ順調に就職できました。
しかし、待ち受けていたのは
- そこで?というタイミングで爆発級にキレる上司
- 上司→男性スタッフへの暴言炸裂
- いないスタッフの悪口炸裂
- 終わらない業務は持ち帰り(プライベートでやる)
はっきり言って今までで一番ひどい環境でした。
狭い事務局の中で少人数なので逃げ場もありません。
どうやら私の前任者も長続きしなかったようです。
このままでは、前回と同じ結果になると感じメンタルが無事なうちに退散しました。
辞めてよかったこと8選
- 頭痛、肩こり、眼精疲労が改善
- 身体メンテナンス費用が浮いた
- 患者さんを施術する重荷からの解放
- 他のスキルが身についた
- 休日が楽しめるようになった
- 拘束時間が減って自由な時間が増えた
- 自信がもてるようになった
- 元の穏やかな性格に戻った
頭痛、肩こり、眼精疲労が改善
私の歯科衛生士が続けられなかった原因の一つが、
頭痛・肩凝り・眼精疲労です。
改善のため、休憩や運動、整体、注射・・・色々試しました。
でも、結局回復が間に合わない。
歯科衛生士を辞めた今は、驚くほど改善しました。
当時、言葉の通り生きてるだけで疲れる!状況でした。
身体メンテナンス費用が浮いた
歯科衛生士当時は肉体疲労との闘いでした。
休みの日は整体やマッサージ、岩盤浴で凝りをとり、酷い時は肩凝り注射に頼る時もありました。
これが、中々の出費に。
現在の仕事は休憩は自分のタイミングで取りやすく
疲れてきてもストレッチなどすれば充分。
身体メンテナンスのためのお金がかからなくなったのは、思わぬ収穫でした。
患者さんを施術する重荷からの解放
歯科衛生士は常に気が抜けない仕事ですよね。
さらに、自分が行う治療やケアが患者さんの健康に繋がるため、かなりプレッシャーです。
だから挑戦し甲斐がある!という人もいますが
歯科衛生士ならわかると思いますが、正しい施術でも痛みを伴うこともあります。
やむを得ないとわかっていても、患者さんに苦痛を与えるのはかなり辛いことでした。
歯科衛生士を辞めたことで、患者さんの施術から解放され、精神的な負担がかなり軽減されました。
他のスキルが身についた
歯科衛生士を辞めて、他の仕事を経験したおかげで新たなスキルや知識が身につきました。
ざっと歯科衛生士を辞めてから使えるようになったものを挙げると
- ExcelやWord(データ管理や資料作成など)
- Googleドライブ(オンライン共同作業)
- ChatworkやSlackなど(社内外でチャット)
- WordPress(HPの作成)
- Canva(簡単な画像デザイン)
歯科に勤めていた時は、PCと言えば電カルくらいしか触っていなかったため
私の中でIT関連の時代がストップしていたことに気付き焦りもしました。
休日が楽しめるようになった
歯科衛生士時代は、休日も患者さんや仕事のことが頭から離れず、心からリラックスできませんでした。
週明けからアポイントがぎっちりな時は
身体がもつだろうか?集中力が続くか・・・休日も不安で怖かったです。
辞めた今は週明けの重圧に潰されることもなくなり、
休日は気持ちを切り替えて楽しめるようになりました。
拘束時間が減って自由な時間が増えた
歯科医院っ拘束時間が長い職場が多くないですか?
私が働いていた医院も
10時〜20時(実働8時間+昼休憩2時間)=10時間
休憩時間が長いぶん、拘束時間が長くなるのって「歯科医院あるある」ではないでしょうか。
歯科衛生士を辞めた後の職場の拘束時間は
9時〜18時(実働8時間+昼休憩1時間)=9時間
(もしくは、休憩なしで実働5時間等)
少なくても1日1時間、1週間で5時間は自由時間が増えました。
自信がもてるようになった
私の場合、歯科衛生士を辞めたあとのほうが
周りの方に認めてもらえている
自分に出来る仕事で貢献できてる
と感じる機会が増え、自信がついたように思います。
例えば
自分が率先して行なった業務で、営業さんの手間が減ったり
マニュアルを整備して新しい業務に対応できるようにしたり
役に立つことができた!と確かな手応えを感じられるようになりました。
以前は患者さんに感謝されても、
「上手な先輩が担当のほうが、本当はよかっただろうな」と、素直に喜べませんでした。
元の穏やかな性格に戻った
もともとは、イライラすることの少ない穏やかな性格と自負しておりました・・・
歯科衛生士時代は常に気が抜けず「ON」な状態でした。
恥ずかしい話、いつもイライラ・ピリピリしていたように思います。
- 愚痴や弱音の多い同僚
- 仕事を選びがちな先輩
- はっきり指示しない院長
気持ちが張りつめすぎていたせいか、一緒に働くスタッフの嫌な部分ばかり目についていました。
(本当は皆さん、素敵な方々なのに)
辞めた今は、肩の力が抜けてイライラすることがなくなり、元の穏やかな性格に戻った気がします。
辞める前に不安だったけど大丈夫だったこと
歯科衛生士を辞めて、他の仕事を選ぶのって不安だらけ。
でも、意外と大丈夫だったこともありました。
- 転職が難しくて、就職出来ないんじゃないか
- お給料、めっちゃ下がるんじゃない?
- メンタルも体力も弱者の私、働ける場所なんてないかも
転職が難しくて、就職出来ないんじゃないか・・
結論、医療関係(クリニック等)はすぐに内定がもらえました。
一般企業の未経験可能な事務系職も、
派遣なら5〜6件応募すれば決まりました。
(頑張ってたら正社員化の声もかかった!)
いずれも、転職活動をはじめて1〜2ヵ月以内には決まっています。
歯科衛生士ほど、転職が楽ではないにしても
恐れていたほど転職活動が長引くことはありませんでした。
お給料、めっちゃ下がるんじゃない?
転職前は、自分の能力内である程度稼ぐには歯科衛生士の資格を使う他ないだろうと思っていました。
なので、他の仕事で自分に出来る事なんてないし「お給料もめっちゃ下がる」不安はありました。
今の仕事がフルタイムではないので、単純な比較はできませんが
仮に今の事務仕事で1日8時間、週5日働くと
月収は28〜9万くらいになります。(ただしボーナスなし)
私の場合は、お給料はあまり変わりませんでした。
歯科衛生士として着実にキャリアアップすればもっと稼げるのかも・・・と思うこともありますが
その前に抜け殻になりそうなので、今がベストなのかな?と感じています。
メンタルも体力も弱者の私、どこも働けないかも…
私の場合、特に問題なのがメンタルや体力面。
就職できて、仕事内容がよくても、自分に合う環境じゃないと続かない
実際に、歯科衛生士を辞めた後も2回は環境が合いませんでした。
ただ、その後2箇所の企業はマッチ。穏やかな人が多く続けやすい環境。
ストレスを抱え込んでしまうことはなくなりました。
メンタルが弱く、体力がない私でも上手くコントロールしながら働ける場所はちゃんとありました。
期待しがちだけど、期待しちゃダメなこと
私は転職に対する不安は抱えつつも
「転職すれば解決!」と、どこかで淡い期待してしまっているところがありました。
はい、そんなに上手くはいきません!
- 苦手な人間関係からの解放⇒悪化したこともある!
- 1回の転職で全てを叶える⇒環境を選ぶにはスキル上げも必須!
苦手な人間関係からの解放
歯科衛生士は人間関係が問題で辞める人が多い職業。
ただし、身をもって感じたのは
歯科衛生士を辞める=苦手な人間関係からの解放ではない!!ということでした。
(今が異常なほどヤバい職場なら、改善する可能性は高いですが)
今現在は、人間関係が良好な職場で働けていますが
少し苦手な人や面倒な人はやっぱりいます。
1回の転職で全ては叶えられない
歯科衛生士を辞める時に、次の職場に私が望んでいたこと
- お給料は今と同額以上
- 土日祝休み
- 18時には帰りたい
- デスクワークがいい
- PCスキルを伸ばしたい
- 正社員がいい
- 電車で30分以内、駅から10分以内
- 穏やかな人が多い職場
- 教えてくれる人がいる
更に、できれば歯科衛生士の資格を活かしたいなー
あわよくば「リモートワーク」がいい。
なんて考えていました。
現実は
経験が足りず希望通りの仕事に就けない
仕事内容がよくても怖すぎる上司がいる
お給料がよくても激務
特に、1回の転職で全てを叶えるのは困難。
まずは条件は妥協してでも「経験を積まないと」環境は選べない!
スキルアップを繰り返し、ちょっとずつ理想に近づけるのが現実的だと感じました。
【失敗から学ぶ】辞める前に!後悔しないために絶対やるべき事
- 今後どんな生活にしたいか考える
- 経験から好きなこと&苦痛だったことを書き出す
- 自分だけで決めない!誰かに相談する
今後どんな生活にしたいか考える
結局は、自分が一番何を大切に働きたいか?
という部分をはっきりさせることが大事。
仕事のいいとこ取りは難しいので
「譲れない条件」と
「受け入れてもいい条件」は考えておきましょう。
ここをはっきりさせないと、転職の軸がブレて
何となく条件が良さそうな求人に応募してしまい
結局次の職場で「何か違う…」と、後悔します。
私も自分の中で重要度の低い「世間体」を気にしすぎて後悔した経験あり。
経験から好きなこと&苦痛だったことを書き出す
歯科衛生士を辞めるという選択をするのなら
次に何をするのか?考えなくてはいけない人が大半だと思います。
この時、今までの経験から「好きなこと&苦痛だったこと」を書き出しておくのがおすすめ。
- 好き・得意だった仕事
- やり甲斐を感じられたこと
- 嫌いだった仕事、苦痛だったこと
- 身につけたスキル、出来る事
そうすることで、次の仕事や職場を選ぶ時に
何故、その仕事(職場)なのか?選ぶ上での根拠に。
自分がプレイヤーよりサポート職のほうが合うのかも・・・
経験ベースで振り返ったほうが、納得感のある根拠になります。
自分だけで決めない!誰かに相談する
転職失敗を防ぐには、誰かに相談することも大事。
歯科衛生士を辞めたいほど転職したい時って、精神的に参ってる時だと思います。
自分の頭だけで悩んで出した答えは、冷静な判断が出来ていない可能性もあります。
私も、自分だけで進めて失敗することがおおかった・・・
友人や家族などで
- よく話を聞いてくれる
- 冷静な意見を言ってくれる
- 信頼できる
そんな人の意見も聞いてみましょう。
自分の考えが客観的におかしくないか、
現実逃避的になってないか?確認ができます。
客観的な意見を言ってくれます。
\相談だけでもOK!客観的な意見がもらえる転職支援/
転職支援名 | 特徴・おすすめな人 |
---|---|
UZUZ (ウズウズ) |
・18~20代特化 ・完全無料 ・向いてる仕事から相談したい ・未経験だけどIT系の仕事に興味がある |
(リクルートエージェント) |
・20代~40代以上もOK ・完全無料 ・今の不安、危機感の相談からOK ・未験OKな事務系職も豊富 |
doda(デューダ) |
・20代~30代前半におすすめ ・完全無料 ・企業からの直接スカウトに興味がある ・手厚いサポートが受けたい |
POSIWILL CAREER (ポジウィルキャリア) |
・求人紹介は希望してない ・初回45分相談は無料 ・漠然とした悩みを言語化したい ・自分の強みを探したい |
まとめ:歯科衛生士を辞めても生きていけます!
私は歯科衛生士を辞めて、転職を数回したことで
自分の中で一番大事な「心身の平穏」を保てるようになりました。
失う物もあるけど、辞めたからこそ得られたものが大きかったなと。
今の仕事なら続けられそうです!
何より、歯科衛生士を辞めても普通に生きていけてます!
辞めるか悩んでる人には
「自分がどんな生活(人生)ができたら幸せなのか」考えてほしいなと思います。
結果、辞めたほうが幸せに近づけそうなら
他にチャレンジするのはアリな選択ではないでしょうか。